春菊の下ごしらえについて
白菜と並んで鍋物に欠かせないのが、緑黄色野菜で栄養も豊富な春菊(しゅんぎく)です。ただ春菊を生のまま鍋に入れてはいけません。なぜなら葉ものの野菜である春菊は、ほうれん草や小松菜と同じように、残留農薬やダイオキシンの不安が強い野菜の1つだからです。
安全な春菊の選び方
そこで、まずは安心な春菊の選び方をご紹介します。根元から葉が元気に出ていて、葉の長さは15~20cmくらい、枝根がしっかりついている物を選びます。実はこれがポイントで、良い土で育った証拠です。枝根が多くなるのは化学肥料をあまり使っていないからで、その分、化学肥料によって増える硝酸塩の不安が少なくなります。
さっと洗って生のまま使うのは×
春菊を調理する際は、まずしっかり洗ういましょう。サッと濡らすだけの洗い方では汚れや農薬があまりとれていません。
特に葉っぱの裏側に、土や虫がついていることも多いので、ボウルに水を流しながら5分ぐらいつけておき、そのあと流水で1本ずつ5~6回ふり洗いを行いましょう。
洗った春菊は、茹でやすいように輪ゴムなどでひと束にまとめておくと便利です。
もう1つ肝心なのが、「茹でこぼし」です。
次は茹でこぼしを行います。鍋にお湯を沸かして塩を加えます(塩はなめてしょっぱいくらいの分量の塩を入れてください)。春菊は茎が太いため、茎と葉を時間差で茹でる必要があり、まずは茎からお湯につけて茹でます。
(この際、切り口に十字に切れ込みを入れておくと早めに茹で上がります)
手で持ったまま、茎の部分を20秒くらい茹でると少し“しなる”ようになるので、お湯につかってなかった茎の部分もさらに深く押し入れて茎部分を茹でます。茹で始めから合計40~50秒くらいで、春菊全体を鍋に落とし、さらに20~30秒くらい茹でてざる上げします。
※春菊の太さにもよりますが、合計で1分~1分30秒くらいでOKです。
茹で上がった春菊を冷水に浸します。
茹で上がったら冷水にさらした後、水気を軽く絞って、必要な幅に切りましょう。
春菊の旬は11~5月。ちょうど鍋の季節と一致します。
春菊にはβ-カロチンやビタミンC、B1、B2などを多く含み、癌をはじめ生活習慣病予防に大変効果のある野菜。安全な物を選び、安全な下ごしらえをして、しっかり食べましょう。
以上、春菊の下ごしらえでした。